マラソンシューズ

普段、ドラマを見る習慣はないのだが・・・

大河ドラマは一本も見たことはなく、朝ドラもよくわからないし、ガッキーの出てた恋ダンスのアレも当然のように見ていなかった。
なんでかわからないが、あまり興味が沸かない。
見逃すのが嫌だから、というそんなプレッシャーに弱いのかもしれないが。
毎週同じ時間に見なければならないというふうな気分になってくるのが嫌なのかもしれない。

それでも、続けてみたドラマはあることはある。
今、思い出すのをさっと挙げてみると、「JIN」、「やまとなでしこ」くらいか?あ、そうだ、「倍返しだ!」は途中からだったっけ。

そんな私が今期見ているドラマがある。
それが「陸王」だ。

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原作は服部半蔵、じゃないだろ、、、倍返しの半沢だったっけ、、、あの半沢直樹と同じ池井戸潤さんで、銀行がらみの物語となっている。
ちなみに銀行はいつも悪役だ(笑)巨悪の象徴のように描かれている。まぁ、いいのだが、銀行員は見るのが辛かろうと思う。

この「陸王」、とにかく展開が早い。
毎週毎週、こんなに問題の出てくる会社に勤めるのはかなりしんどいことだろう。
一個問題が片付いたと思ったら、予告編で「何っ!!!」とか、大声でなんか言っていたりとか、大変なことになっているのだ。

先日、陸王の開発で、従業員の残業が続いていたところ、一番のベテランの職人(おばあちゃん)さんが、倒れてしまうという事件が起きた。そして、一番の若手の女の子が、自信はないけれど奮起してやってみるということになって一件落着したのだが、この事件に割り当てられた時間は一話の4分の1程度のもなかったんじゃないだろうか?

こういうのって、昔はしっかりと一話の尺を使って描かれていたことだと思う。
おばあちゃんの入社した時とか、結婚したときとかいろんな過去の話を思い返しながら、そして、おばあちゃんの代わりを務めることとなる女の子と対比させながら描いていったりするのが基本で、徐々に気持ちを盛り上げるような手法をとるだろう。

だから、あの役者のあの演技が良かった、とかいう印象はほとんどなく、脚本に振り回されるかのごとく場面は進行していくような感じを受ける。
とにかく忙しないのだ。

しかし、これが今のスピードなのかなとも思う。
ちょっとでも隙を見せるとチャンネルを変えられたり、携帯に目を奪われたりする。
とにかく注意をひきつける時間をなるべく伸ばせるような作り方をしているように感じる。

見ているほうはとにかく感情を揺さぶられるというか、感動して揺さぶられるということではなく、話の起伏に車酔いするがのごとく揺さぶられているような感じがする。これはこれでジェットコースターに乗っているようでおもしろいのだ。

少し前にこの枠で「下町ロケット」というドラマがあったが、同じ池井戸さん原作だけに、今回も同じようなテイストになっているが、悪い奴らをやっつける、懲らしめるということでは、現代の「水戸黄門」的な、勧善懲悪的なドラマになっていくのかもしれない。
「陸王」がいい成績を収めたら、この傾向は強まっていくだろうと思う。
会社でつらい目に合っている会社員のガス抜きにはちょうどいいドラマになることだろう。

うちの母親は半沢直樹で相当溜飲を下げたらしい。
母親の心の闇も気になるところだが、そういうある種のカタルシスを得ることができるようなドラマってやっぱり必要だと思う。

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