「Perfumeが開く新しい扉の向こうが見えるかもしれない。」

前回のブログでこんなことを書いていたのだが、このコロナ禍でしかできないような演出、というか作りこまれたステージを見させていただいた。
アリーナ部分を全部セット、演出に使うなんてもうやらないだろうし、素直にそこには人をたくさん入れたいだろうし、ファンもそこにいたいだろうし、ということでかなり貴重な体験になったと思う。

ぴあアリーナMM

ぴあアリーナMMという箱は、ちょうど横浜アリーナを真ん中でぶった切ったような大きさで、客席から見る感じは、自分は3階の最前列だったのだが、傾斜感が武道館のそれを思い出させる感じだ。
ただ、武道館の後ろのほうはお世辞にも見やすいとは言えないので、こちらのほうが観覧しやすい感じだ。2階3階4階とも同じくらいの列数である。
ギリギリに現場に到着したので中を徘徊してはいないが、まぁ、コロナ禍なので徘徊することはあまりいいことではないしすることもないのだが、トイレくらいしか施設は見当たらないようなライブに特化したつくりの箱だった。

そして、コロナ禍のライブがどのように行われるのかというのも興味があった。
実際あまりやりようがなく、お客さんに依頼することのほうが多いのでは?とか、入り口で手指の消毒とマスク着用くらいしかできないんじゃない?なんて思っていたのだが、常に巡回しながら消毒をしている人たちがいるらしく、MCで言われなければ全く分からなかったことである。他にもお客さんの知らないところで万全の態勢で事は運ばれていったのだろう。
会場に入ってもざわざわとしているが、それは会話とかではない。たくさんの人がすでに着席していたのだが、会話は全くなかった。
席に着く際に、椅子の間を通っていかなければならず、「すみません」と声を出したのだが、その声さえなんか異様な場違いな感じがするほどだった。

この観客の異様な状態は、PTAのコーナーが終わるころには見事影を潜め、すっかり仕上がってしまうのでありました(笑)

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今回のライブ、eleven playのお姉さん達がステージに上がるという、3人のステージというこだわりを破ったということに注目が集まっている。それがいきなり一曲目からという攻めたセトリと演出だ。
このMIKIKO先生の率いるチームとPerfumeと言ったら思い出されるのがやはりオリンピックでの演出の件で、悔しい思いをした仲間だ。
そういうことがあり、発表の場も少ない昨今、気持ちの持って行ける場所も手段もなく、という状態、同じ表現者として何かを一緒に成し遂げたいという気持ちがあったのだろう、そしてその想いがこのライブを作ったと。
結果どうだったかといえば、それは大成功なわけだが、もともとあの人たちは失敗をしない人たちだ。MIKIKO先生しかり、ライゾマさんしかりで。
肉弾戦のライブとは違った見せ方もできるんだなと懐が広くなった感じがした。

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オープニングに3曲くらいやってからいつもMCが入るのが定番で、その時のMCで「誰にも邪魔されない私たちの、私たちだけのフィールドで披露していきたいと思います」ということを最後の締めにあ~ちゃんが言ったのだが、これがあのオリンピックの演出辞退に関係あるかないかなどと噂を呼んでいる。
私が思うに、これは絶対そのことを言っているし、言うべきだったとも思う。だって、もし何か言うんだったらあ~ちゃんしかいない。
あ~ちゃんはすぐ涙を流したりするけど、こういう強いところがある人だ。この言葉でスタッフはまた一段と結束力を増したのではないか。公式に言うことで留飲を下げた人もいるかもしれない。
すべてを背負って先頭で風を受けながら言うべきことは言う。
惚れるぜまったく・・・。
そのうち青き衣をまといて金色の野に降り立つのでないかと思ってる。

もうずっと前のライブの音源で、Perfumeの掟の時に「AKBには負けませ~ん」と言ったのを聞いたこともある。
いやはや、こんなこと言われたらファンはこれ以上ないくらい上がるってもんだ。

ともかく、そのMCで今回のライブにかける意気込みを感じ、一段とこの先が楽しみになったことは言うまでもないことだろう。 

つづく

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