サッカー選手

職人の世界でも引退について考える人は多いと思う。
どうなったらもう仕事ができないとか。いくつになったら仕事をするほうから指導するほうへまわりたいとか。WEBデザイナーの友達に聞いたのですが、表向きのデザインは若い人たちに任せて、それなりの年齢になったら裏方のシステム構築などのほうにまわって業務を続けていく、みたいなことを言っていました。
どの業界も同じなんですね。

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スポーツ選手の世界は、引退という儀式が普通の人よりも早くやってくるだけに、その決断した姿を見て私たちは少し寂しい気持ちになったり、まだまだできるのにと惜しい気持ちで一杯になったりするのですが、もうすでに第二の人生へと踏み出している場合もあって、なかなか強かな奴だなと舌を巻いたりします。

第二の人生と聞いて一番に思いつくのは、その競技の指導者であり、監督とかコーチとかそのようなポストに就くことが多いと思います。またはテレビ番組のスポーツキャスターになったり、まぁいろいろだと思います。

しかし、近年、スポーツ医学やコンディション維持の技術の発達によって選手生命が伸びてきて、40代でも活躍する選手がたくさん出てきたのはいいことです。そして、その選手たちは生涯選手でありたいという気持ちがあるのか、監督とかコーチになっている姿がなかなか想像できないんですね。

野球のイチローとか、サッカーの三浦カズ選手とか、テニスの伊達さんなんかは、もう選手生活で命の日を燃やし尽くしそうな勢いで、監督になったり技術を継承したりしようとはしない感じですね。
昔、競馬の世界でも岡部幸雄という名ジョッキーがいらっしゃいまして、彼も現役時代で燃え尽きてしまったようで、競馬の世界では騎手を引退した厩舎を持ち今度は馬やジョッキーを育てるほうに回るという普通のことをせずに、たまにテレビの競馬中継に出演しているのを見るくらいなんですよね。
みんな自分で向いていないと思っているのか、それとも選手であることの魅力に取り込まれてしまったのかわかりませんが、選手でいたいと思っていることは間違いないでしょう。

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現役にこだわる生き方のほうが、どちらかというと根源的欲求に従順に生きてるようで私は好きですね。
第二の人生とかリタイヤ後の人生とか計画してうまくやろうなんて虫が良すぎます(笑)
私の周りでも、建築会社で現場勤務を経てやっと本社に入って部長クラスに上り詰めようかというラインに乗ったのですが、やっぱり現場で仕事するのが好きで本社勤め、つまり出世を断って現場に戻ってきた方もいらっしゃいます。傍から見ると相当の変わり者ですが、自身の根源的欲求に従ったまでなのでしょう。

そういう生き方は好きです。
もっとそういう人が増えれば面白い社会になると思うんだけど。