ビフォーアフター

「なんということでしょう」というナレーションでおなじみのビフォーアフターという家のリフォームを匠と呼ばれた設計士にやってもらい、その過程を見るというテレビ番組ですが、なんと訴えられているらしいのです。
工事を請け負った建設会社が、追加工事や変更などで予算を大幅にオーバーしたものを、制作会社が支払いに応じていないのだとか。2200万円の予算だったのが5000万円ほど費用がかさんだのだとか。倍以上の費用が掛かったらしいんですね。テレビ番組中には予算内で収まったということが放送されたようで、これにもその建設会社社長は憤慨して、放送倫理・番組向上機構(BPO)にも近く申し立てをするらしいんです。

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結局、リフォームの設計を請け負った匠さんは、テレビで自分の仕事が放送されるという願ってもない一大広告が打てるわけですから、それはもう張り切っちゃうことだと思います。とにかく独創的で、何か新しいものを感じさせるような、自分の事務所に仕事を呼び込めるようなものを考えるわけです。
また、工事をする建設会社の方も、あのビフォーアフターのテレビ番組の仕事をしたと宣伝にもなるし、ウェブサイトのトップページにも書けるでしょう。これもまた満更ではなくいい話が来たと思っていたと思うんです。

今回は、工事途中の仕様の変更等で生じた費用がかさんでしまったということですが、それでも予算の二倍以上というのは法外だなと思います。普通ではないですね。
設計の変更等で生じたコストが予算を上回るのなら、それはお金のことを先に話して変更すべきだったと思いますし、それが普通でしょう。勝手にこれがいいからと変更してもだれもお金を払わないと思います。今回はテレビ番組という特殊な環境があったのだろうと簡単に推測することができますが。
建設会社の方は後からきちんと清算してくれると思っていたんでしょうね。

あの予算でこれくらいのリフォームができるのかという誤解も生まれたことだと思います。工事屋があのテレビを見て思うのはやっぱり予算のことのようで、いつもおかしいと感じていたようです。

朝日放送は「制作会社と密接に連絡を取り丁寧な対応をお願いし、制作会社もこれまで民事調停を含め適切な対応を取ってきたと承知しています」としている。
http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/list/201607/CK2016072602000122.html

ということですから、これまでにもいろいろと問題になったことがあったのでしょう。
やはり予算的にかなり無理をしているのではないでしょうか。無理というか工事を請け負った会社がかなり負担を強いられているのではないでしょうか。テレビで宣伝できるからという理由からかどうだかわかりませんが。

それにしても、今までに建てられた匠の家々は今はいったいどのような活用のされ方をしているのでしょうか?近くにあれば行ってみてレポートしてみたいのですがなかなかその住所まではわかりません。近所の人やリフォームされる家の家族に近しい人は知っていると思うのですが。
ガラス張りの家とか公衆便所のような家だとか思い出すだけでもかなりの奇抜な家ばかりです。そのような家にリフォームして人がもしも今住んでいないのだとしたら、匠さんはどう思うのでしょうか?

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私の持論としては、奇抜な家やデザインは家具を選んだりいろいろ難しい面があるので、家はシンプルであるのが一番いいと思います。自由度が大きいほうがいい。

悲しいことに人間には「飽きる」ということがあるんですよね。