黄昏る女性
「不協和音」という新作を発表した欅坂46なのだが、彼女らのダンスが妙に引っかかる。
良いというより、フックがありすぎて違和感を感じてしまうほどに引っかかりまくっている感じなのだ。中毒性があり何回も見てしまうという感じではないのだが。
ただPVの出来は良くて力の入り具合がよくわかる。

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欅坂46のダンスはダンスというよりはもっとパフォーマンス寄りな感じ

このグループも他のアイドルグループ同様に歌に振付けがついているのだが、そのダンスはかなり異質だ。
真似してダンスしたいというような感じはしないんじゃないかと思う。踊って楽しいダンスではないような感じだ。
ダンスというよりはパフォーマンスみたいな、WORLD ORDERみたいな、または日大のものが有名だが集団行動のような感じも受ける。

はっきりいってダンスのリズム感が悪いというのもあると思う。あえてそういう部分をつくらないような方法をとっているんだろう。
結局はAKB同様に素人感があるのが売りだと思うので、無理やりダンスを教え込むよりは、今あるものを最大限に生かした感じなのかなと。
アイドル系のダンスも飽和状態なので、新しい感じは受ける。

上野隆博という振付師

欅坂46のダンスの振り付けをしているのは、上野隆博という人なのだそうだ。
この上野隆博さん、あのマドンナの世界ツアーやPVにも参加したことのある人で、現在はいろいろと演出も手掛けたりしているらしい。
マドンナの名前が出てきたところで、マイケルジャクソンとマドンナで取り合ったダンサーってことで有名なあの人かなと思ったが違ったようだ。そういえば、彼はケント・モリだったなと。ケント・モリに比べるとクールな印象を受ける。

アミューズ系のMIKIKO先生やきゃりーぱみゅぱみゅの振付師のMAIKOさんもそうだが、今現在は振付師にスポットが当たっている時代だ。しかも演出も手掛けていることが多い。総合演出家としての才能がある人が今は振付師として頭角を現しているような状況だ。

欅坂46の歌詞はどのように受け入れられているのだろうか

一方、欅坂46の歌詞も独特というか、サイレントマジョリティーも不協和音も恋だの愛だのを歌ってはいない。
メッセージ性のある昔のバンドブーム時代のロックやパンクバンドのような感じさえする。

ただ、バンドブーム時代というのは、観客と同世代のバンドメンバーが歌詞を書いて作曲していたので、それに共感した観客がファンとなってバンドを応援していたという図式なのだが、欅坂の歌詞は、支配する側の大人が書いていているのが何とも言えない感じだ。
大人がどうたらこうたらとか、支配するだのされるだのという「大人対若者」みたいな図式はもうないと思っていたがどうなんだろうか?それよりももっと内面的な内容を狙っているのだろうか?

ただ、映画や音楽の作者に何か言いたいことやメッセージ性を求めることはよくある。現代への警鐘とか、もちろん、ただそれだけの内容のものもあるのが事実なのだが、多くはそういうものはなく、総合的な芸術ということで、全て見て評価してくれということなのだろう。
こういう衣装に、こういう歌で、こういうダンスで、こういうPVで、といういわゆる世界観だ。

ただ、秋元さんがこのようなメッセージ性のある歌詞を書いたということは、そういうものがウケるような時代になったという判断をしたのだろうかと。
現に、サイレントマジョリティーの歌詞は評価されているようだ。

欅坂46のコンセプトはユニーク

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欅坂46は他の秋元氏のプロデュースしたグループの中でもかなり際立っていると思う。
なんだかサイバーパンクさも感じるし、おもしろい。
平手さんというセンターに据えている人をフィーチャーしすぎるきらいはあるのだが、それは神7とか言っていたAKBとは真逆の戦法なのだろうか?

メンバーのライバル心を煽ってグループを活性化させていたAKBやその他のグループとは全く違ったマネジメント方法なのかもしれないが、このままでは、センターの人以外のパーソナリティーが全く表に出てこないのでどうなのかなと思う。
人が多すぎると、たまにうしろの方が入れ替わってもわからないくらいになっちゃうんじゃないのかなと。

今考えてみるとAKBが面白かったのは、各メンバーの個性が見えていたからだと思う。
そこまで調べなくてもメディアから伝わってきたものだ。それだけメディアに露出していたのだということも言えるかもしれないが。
メンバーが多すぎると、他のグループとの差別化もできなくなるのかもしれない。

メンバー数を考えるに、科学戦隊ものとか映画とかいろいろ見てみると、3人や5人くらいのグループはたくさんあって、7人や9人くらいでいっぱいいっぱいかなと思う。オーシャンズ11とかいう映画もあったっけ?映画なら7人の侍がやっぱり有名だろうし、あのメンバーが集まってくるワクワク感は普遍的なものだと思う。

ただ、あのパフォーマンスは大人数いないとできないもので、はっきり言ってこういう考察は余計なお世話なだけだろう(笑)