床下収納

日頃、いろいろな物件に掃除に行きますが、トータルでいえば鉄筋コンクリートと木造アパート半々くらいになるでしょうか。よくある木造におしゃれなサイディングの建物はさておき、昔の個性のある木造アパートにハウスクリーニングに行った時の話です。

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ずっと和室だった部屋って人気がないのか、みんなフローリングやフローリングまがいのCFに張り替えたりしてリフォームしている物件が多いんですよね。床はフローリングに変えたのに、思いっ切り和室の押し入れがあったりして、そのアンバランスさが面白いなとか思ったりしているんですけど、ところで畳ってそんなに嫌なんですかね?人気ないんでしょうかね?ごろんと横になるには最高だと思うんですけど。

絨毯よりも畳のほうが掃除は楽だと思いますし、匂いもとても落ち着きますね。真四角のおしゃれな今風の畳もだんだんと普及してきていますしそろそろ畳の巻き返しがあってもいいと思うんです。ダニなどの害虫が住みやすいというのはたぶんイメージで、フローリングや絨毯とあまり違わないような気がします。
これは私のイメージなんですが。

畳がフローリングに駆逐されてしまったかのような昨今、和室を現場事務所に使っていたのを原状回復した時に新しい畳に入れ替えたところ、「いや~新しい畳はやっぱりいいね!」と現場監督さんが畳屋さんの前で言ったんですけど、その時のなんともいえない畳屋さんの笑顔が忘れられません。
という私も畳の上にフローリングカーペット敷いて生活しているんですよね(汗
でもそれは賃貸なので畳を汚さないようにという配慮からなのですが・・・

話が横にそれてしまいましたが、その個性がある木造アパートというのは和室の畳であり、キッチンがフローリングというより板張りと言ったほうがいいような感じで、部屋は一階二階にそれぞれ二部屋づつあるようなこじんまりとした、その建物が一つの家であり家族で住んでいるようなそんな感じがしていました。

キッチンの板張りの床を見ると、そこにはなぜが床下収納らしきアルミの枠があるではありませんか。
床下収納は普通一階のみにあるもので、それをクリーニングするときには外して外で洗っているのですが、それを外す時の緊張感て結構なもので、下に何か変なものはないだろうか、変な虫はいないだろうか、何か事件性のあるものがあるんじゃなかろうかとか、いろいろ思いを巡らせてはドキドキしながら外し、結局はいつも何もないわけなのですが、それは一階にあるから縁の下の話でなので怖いわけなので。

二階にあるってどういうことなの?と思いながらもやはり外して洗いたいので、そのアルミの枠を引っ張り上げてみました。するとやっぱり床下収納でした。しかも普通の床下収納です。ふ~ん、と別に普通に、いつもやっている感じでその床下収納のFRPの箱を引っ張り上げてみました。

するとそこは暗くよくわかりませんでしたが、隙間から光が漏れていました。そしてその光はいろいろな色にちらちらと変化します。一瞬で理解できました。それはテレビです。下の階の住人が見ているテレビの光が漏れていたのでした。

何だこの作りは・・・と思い、そっとそっとそのFRPの箱を元に戻しました。
そしてそのまま掃除して終わりにしました。
二階なら木造で収納を作るならロフトでしょ?というのは普通の考えなのでしょうが、二階にも床下収納を作るって案外力技だなと思った次第でした。

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今度はどんな人があのアパートに住むのでしょうか?
そしてその住人が床下収納の箱を取り上げたら誰でもびっくりすると思います。
その後、そっと元に戻すまでがルーティンなのでしょう。

あのアパートの前の道を通るたびにあの床下収納のことを思い出します。