ベビーメタル

その知らせは突然にやってきた。
不意を突かれた状態、当然言葉を失う。
いや、50%くらいは予感はしていたが本当にこんなことになるとは思っていなかったというのが正直なところだ。

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昨年末のライブ欠席から約一年が経つ。
ライブの準備を含めたら、去年のこの時期にはもうすでにライブができる体調ではなかったことだろう。
アミューズの声明や本人の言っている事柄からだが、復帰を目指し、体力回復に養生していたものの、今回のライブには出演できるほど回復していることはなく、仮にギリギリ回復していたとしても、ライブを続けてやれるような体調ではなかったということなのだろう。
BABYMETALのダンスはやはり激しいものだ。ダンスというよりヘビーメタルという音楽の激しさを体現したものになっていて、それゆえ体にかかる負担も大きいと思う。
これを続けていたら、彼女の未来にも響いてくるとの判断で、本人の意思を尊重しながら、みんなで話し合った結果こういうことなった。
そこに無理があるなら、絶対再開などしてほしくなかったし、この結果は受け入れられなければならないものだ。



「例えば、かわいい女の子がヘビーな曲を歌ったりダンスしたりするユニットを作ってみたらどうだろう?いや、作ってみたいのだが。」
言葉は違うだろうけれど、だいたいこのような考えでさくら学院の重音部として、BABYMETALは発足したと思っているが間違いではないだろう。
それが、あれよあれよとまるで漫画のような展開でソニスフィアまでやってきてそして大喝采を浴びたところから今のBABYMETALは始まっている。
アイドル好きな人の中には日本で大きな箱をずっとやっていくような、特に海外に行かなくてもいいと思うような人たちもいただろう。
確かに、それでも大きな成功を収めていたかもしれない。ただ今の世界はそのようなことにはなりにくいし、海外のほうが大きく反応することになったので、やはり海外を意識することになったのだろう。



そして、その過程でメンバーの心も置き去りにされてきたのではないかと思える。
BABYMETALのファンには大人というかはっきりいっておっさんが多い。そのようなおっさんに囲まれていて、何も自分の意見が言えなかったというようなイメージが見えることがある。
またブレイクしていくスピードもそうだ。何かをじっくり考えるような時間はなかったはずだ。
ただ、それはみんなに言えることで、アミューズでさえそのような状態だったと思う。
意図しないことが次々起こってきたのだ。
もしかしたら、こんなに長く活動することは想定していなかったかもしれないし。

YUIMETALの場合は、自身の体調不良と重なり、ポジティブな意思を持てないでいたのかもしれない。
誰しも体調が悪いと考え方が後ろ向きになってしまうものだ。

ただ、これは誰にでも起こることなのだろうと思う。




自分では、海外に出るまでの国内ライブ編と海外武者修行編とこれからの新しい章というふうに分けられるかなと思っている。
もっと大きく分ければ、第一期BABYMETALがYUIMETAL脱退までで、これからが第二期BABYMETALというふうな感じだ。
一期と二期はコンセプトは同じでありながらもいろいろと変化していくことを望んでいる。
当初のコンセプトを守り続けるなら、もう解散があってもおかしくはない。

だいたい、1stに収録されている曲で、そろそろ今の彼女たちに合っていないな思う曲も出てきている。
そういう意味では、何らかの転換は必要だったと考えられる。
しかし、Kawaii Metalの要素が少なくなってきているのはよくない。メタルの王道みたいなものに迎合しなくてもいいのに、美術関係でもそっちの方面に行ってしまっている。
ケルベロスは正直ないなと思った。

怖いんですけど(笑)

衣装もちょっと考えなくてはならないし、そっち方面でも変化してほしい。
POPな要素が必要だ。
POPな要素でむさくるしいおっさんファンどもをファッショナブルにしてほしいのだ。




脱退後のYUIMETALは、役者を目指すそうで、そこはアミューズ事務所、うまくやってくれることだろうと思う。
だから役者としての水野由結にそれほど心配していない。
とにかく体調を万全にしてしてほしいと望む。



今回の事件の中で辛かったのはやっぱり3人のメンバーなのだろうということは容易に想像がつく。
バンドは何年もやってると脱退とかメンバーチェンジとか、まれに大きに事故に巻き込まれてしまったりとかいろんなことが起こる。
何もBABYMETALはそこまで踏襲しなくてもいいと思うのだが、実際のところやはりそうなってしまった。
これは本当に仕方がないことなのだ。

本当に、本当に、だ。



ただ一つの希望になったのは、新しいMVの最後の先を見つめる目が何かを予感させる、ということだろう。
これはSUMETALとMOAMETALの目だ。

ライブでいつも開始前にスターウォーズのようなナレーションとともに紙芝居が展開されるのだが、このことをどのようにその紙芝居で表現するかでプロデューサーのセンスが問われていると思うが、これも楽しみの一つである。

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