巷には掃除を説明する一連の流れというものが存在する。
例えば、
「このような頑固な汚れをおとすのにはどうすればいいんでしょうか?そうです、この洗剤Aを使うんですよ~。水槽にこの洗剤をキャップ一杯入れまして浸しておきます。するとどうでしょう!あ~ら不思議!落ちるんですよね~!」
と、まあ、要約すればこんなものだ。
この文章の中に気になって仕方ない語句が存在している。私だけかもしれないが。
それはタイトルにもある通り、そう、「あ~ら不思議」である。
そもそも不思議とはなんだ。偶然なのか?結果がわかっていなかったのか?
客にとって不思議だとしたら掃除するたびに不思議と対面しなければならないのか?
それでは疲れてしまうだろう。
職種は違うが同じプロの口上を考察してみる。
例えば超魔術師Mr.マリックの場合である。
彼が、「この500円玉にハンカチをかけるとどうでしょう、あ~ら不思議!消えてしまうんですよね~」
なんて言うだろうか?いや、言うはずがない。
彼は一言、「ハンドパワーです(-_-)」
渋いではないか。
プロの鏡である。見習わなくてはならない。
だからと言ってハンドパワーで汚れを落としている、みたいに誤解されてはならない。
そんな奴には仕事が来なくなるだろう。(それがツボの人がいて気に入られるかもしれないが)
ではどうすればいいか?
「この洗剤のこの成分がこういう汚れを落とすんですよ」
というふうに言えばいいのではないか?
ここに不思議なものは一切ない。
しかし注意しなければならないこともある。
あまり成分、薬品について詳しく語り過ぎないことだ。
みなさんも経験あると思うが、家電の量販店に言ったとき店員にちょっと製品の機能について訊ねてみたら訳わかんない専門用語がガンガン飛んで来て頭の中が白っぽくなりへんな相槌を繰り返していた、みたいな状態には決して陥ってはいけない。
相手がへんな相槌をしていないか確認しながら話さなければならないだろう。
今日はこの辺で。