派遣君の夢

派遣と言っても私らは労働型派遣しか知りませんが。
私はこの世界に入るきっかけはアルバイトからでした。それも住んでいたアパートの近くの電柱に貼られていた一枚の求人の張り紙に応募したのが最初です。なんというアナログな感じでしょう(笑)学生でしたがバカにされないように一生懸命働きましたね・・・

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最近の話ですが、とある派遣の若い男と一緒に働く機会がありました。私の会社で派遣会社に頼んだのですが、その男、なんと私と同じ福岡出身で私もうれしくなっちゃっていろいろ話してたんですね。
何か目指してるものあるの?と聞くと、なんと声優になりたいと言ってました。そういう学校だか養成所だかにいるんだとか。そして「誰にも負ける気がしないんですよね」とも。
いい感じです。
負けるつもりならわざわざ福岡から出てこないよなぁ、なんて思いつつ、後日彼の名前を失念してしまったことに気づいた私は大ばか者です(笑)

今はこういう人はなかなかいないんですね。
派遣で人を頼んでも主力は40代とか50代が多い。どういう人が多いのかと言えば、ある仕事をしていて体を壊してしまった人や、自分の仕事を持ちながら空いた時間で派遣の仕事をしている人などが多いです。
若い人で全くの素人ってもうあまり需要がないのかもしれません。せめて現場仕事を知っていないと安全面でも安心して仕事を任せられないので。
今はあまり余裕がない社会ですよね。全体的に世知辛い。教えて教育する費用なんてなかなかないのでは?これはどの会社でも同じかもしれませんね。

バブルの後半くらいでしょうか。90年代くらいでしょうか。フリーターという言葉が出てきたころの話だと思いますが、その頃は派遣で働く人たちはいろんな夢を追っかけている人が多かったように思います。
バンドや音楽で食っていきたいとか(私はこれだった)、劇団に属しているとか(建物を撮影するカメラマンの助手はいつもそんな感じだった)海外旅行するためにバイトをしているとかそんな人が多かった。
社会が経済的に豊かだったから末端までその豊かさが下りてきていて、いろんなことをしながらも何となく食って行けたといういい時代だったんだなと今振り返ってそう思います。知り合いの掃除屋さんにあのドリフの8時だよ全員集合のバックバンドで管楽器を吹いていたことがあるという人もいました。
先日、ビルメンテナンスの会合に出たら、同年代の人が昔プロのバンドマンとして活動していた、なんて言ってましたっけ。
とにかくそういう人があの年代には多かったような気がします。

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掃除屋さんには特にそういう人が多いです。
昔何かカッコいいことをやろうとしてコケちゃった人が多いように思います。
もし掃除屋さんを呼ぶようなことがあったら聞いてみてください。昔何かやってらしたんですか?と。

もしかしたら途轍もない地雷を踏む可能性も無きにしも非ずなので最大限の注意が必要ですが(笑)