棕櫚の箒で思い出すのが小学校の頃使っていた学校にあった箒です。掃除の時間はそれで掃き掃除をしていた記憶もさることながら、卓球のピンポン球と棕櫚の箒をバットに見立ててそれで野球をしていたのを思い出して懐かしい気持ちになりました。
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今回、なんで棕櫚の箒を思い出したのかというと、高田耕造商店という国産のしゅろを使った箒を作って売っているのを知ったからでした。なんと職人の手作りで作り上げるのに約三週間かかるそうです。高田耕造商店というお店は国産のしゅろを使った商品を作っている日本唯一のお店になります。むかし、亀の子束子が初めてこの世に出た時には棕櫚を使っていましたが、棕櫚はやわらかく耐久性あまりないのもあるし、国内で棕櫚が不足がちであったため椰子の繊維が使われ始めて現在に至ります。株式会社亀の子束子西尾商店がその「亀の子束子」の登録商標権を持っており、この会社がずっと亀の子束子を作り続けています。
【朝日新聞SHOP】週刊朝日の連載「粋の一品」。最新号でご紹介しているのは高田耕造商店のしゅろのほうきと天然木のちりとりです。一度使ったら手放せない。エコで利にかなった昔ながらの道具です!http://t.co/QOrt1hQrEY pic.twitter.com/Tk6yRPk4Qe
— 朝日新聞イベント (@asahi_event) 2015年8月18日
棕櫚には産地があり、それは和歌山県海南市あたりで、国内の束子メーカーはここに集結しているような感がある。ご存じ束子の革命児キクロンでおなじみのキクロン株式会社もここの地の生まれだ。この会社も地場産業であるしゅろたわしを生産していたが、ナイロン不織布とスポンジの結合を考案してキクロンの生産を1960年あたりから始めたのだ。そしてこれも現在に至るロングセラーなのである。
なぜここに棕櫚の一大生産地が出来上がったのかというと、空海が唐から棕櫚の種を持ち帰って、高野山へ至る道のりにこれを植えていったという言い伝えがあるらしい(wiki参照)これらの会社が今では、スポンジ束子やブラシなどの合繊繊維にシフトしているそうだ。
そして最後まで残って伝統を継承しているのが高田耕造商店というわけである。
メディアにも引っ張りだこな様子。
所さんの番組で取り上げられたら通販殺到中の「高田耕造商店のたわし孫の手」大量入荷いたしました(笑)環の企画で作ってもらった自信作。父の日の贈り物にどうぞ。通販→http://t.co/63kXsBHHHY #父の日 #ギフト pic.twitter.com/8j8ZPBDjMm
— 暮らしを美しむ小道具の店 環 (@from_kan) 2015年6月9日
昔、束子で乾布摩擦をするという人がいたけれど、なんであんな固いもので体を擦れるんだろう?と思って不思議でたまらなかった。ものすごく我慢強い人なのかものすごく皮膚の強い人なのかと。
でもよくよく考えればそれは棕櫚でできた束子だったのかなと思う。棕櫚の肌触りはやさしいのでそれならば体を擦るのもわけはない。
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私は定期清掃時には藁でできた箒を使って掃いている。いわゆる和箒と言われる奴だ。結構高くて3000円くらいする。コーナンに行けば2000円程度で売っているが。別にこだわっているわけではなくて単に失敗しただけなのだ。
実は悔しい。
このようなしゅろの箒は持っていたいがなかなか使えないだろうなぁ。
“棕櫚(しゅろ)と呼ばれる箒や束子の原料となる素材について。” への1件のフィードバック