ほうき

最近は賃貸でもマンションでもフローリングの床が増えてきて、といいますかほとんどフローリングになったようで、それに伴って、箒の便利さが見直されてきているようなんですよね。
フローリングの上をロボット掃除機とかコードレス掃除機で掃除するよりも、今一番最先端は箒で掃除する、しかも伝統のある箒で掃除するというのが通なんじゃないかと(笑)

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通というより箒で掃除するという利点がありまして、それはとにかくエコなんですよね。電気は使わないし音は出ないし、棕櫚の箒は椰子の繊維を使ってますので天然の油がしみ込んでいるらしく、使っているうちにフローリングに微妙にいい艶を与えるというワックス効果もあるんです。うるさくないというのは、深夜でもササッと掃除できますし、赤ん坊が寝ているときにでも掃除機の音を立てずに掃除できる箒は重宝すると思うんです。

私のお勧めは小さなほうきです。ちょっとしたゴミをササッと掃けて、インテリアとしてもかわいいと思います。車の中にひとつぶら下げています。それで足元を掃除したりしています。でもこれは、確か100均か何かで買った安いやつなのでもっといいものが欲しいなと思っていたところでした。
理髪店で散髪が終わった時にササッと洋服についてあるだろう毛を払ってくれる刷毛みたいなものがありますよね?そのような用途で使える箒もあります。エチケットブラシとかいう呼び方もしますよね。

では有名な箒をちょっと調べてみたので紹介いたします。

南部箒

岩手県の九戸地方は昔南部と呼ばれていたそうです。冬季の農業のできない時期に自分たちで使う箒などを作っていて、余ったものを売ったりしていたという歴史があり、それが現在に受け継がれているようです。高倉工芸さんが有名。箒の毛先が縮れていて、それがゴミや髪の毛を絡み取りよく掃けるということ。カシミヤや繊細な生地も傷めずに埃が取れるそうです。

鹿沼箒

箒の形がハマグリの形をしているのが特徴。明治、江戸時代というのは子供が生まれてもすぐなくなったりしていたので、子宝に恵まれますように、子供が元気に育ちますようにという願いがハマグリの形には込められているとか。嫁ぎ先には2本の鹿沼箒を持って行ったという縁起物でもある。栃木県鹿沼市産。大阪屋さんが有名。

中津箒

神奈川県愛甲郡愛川町中津で作られている箒。明治維新のころ柳川常右衛門という方が箒の作り方箒草の栽培の仕方などの技術を持ち帰り、そこから一気に箒の生産が広まって現在に至るようだ。穂先を切らないで丁寧に編み込んで作るため、掃く対象を傷つけずに細部まで掃除することができるというのが特徴だ。
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吾妻箒

明治時代に浜松で創業。吾妻箒として有名なのは穂の部分の根本にカバーがかかっている箒です。手編みの箒は根元の部分がしっかりと編み込まれており、それが箒の重さとなって、掃除は女性には力のいる大変な作業になっていましたが、穂先だけを均一にそろえてまとめるという手法を取り入れ、箒の軽量化を量り、それを吾妻箒と名付けて売ったところ、その軽さとしなやかさが受け入れられ売れに売れたそうです。動画がありますのでご紹介いたします。

江戸箒

江戸箒という名前で箒を製作したのは白木屋中村傳兵衛商店さんで江戸の終わりごろからすでにこの箒を作り続けているらしい。なぜ箒の需要が上がったのかというと、江戸時代になると庶民が住む長屋にも畳の床が増えてきたため、そこを掃除するにはホウキモロコシという植物を使った箒がベストマッチだったということだ。美しい編み込みが特徴。

棕櫚箒

先日の棕櫚(しゅろ)と呼ばれる箒や束子の原料となる素材について。をご覧ください。山本勝之助商店さんも有名です。

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また、ドイツのメーカーの箒でレデッカー社(REDECKER社)の赤い柄の箒が可愛かったりするがインテリアに合わせて選ぶといいと思う。

日本では箒は神事にも使われていたらしい。妊婦の安産を願うため箒でお腹をなでたりとか。箒で掃くとは神聖なことなのかもしれないと思ったり。掃除を精神の鍛練としてとらえているのは日本だけなようなので、そういうのもわかるような気がしますね。

掃除機をかけるより、箒での掃き掃除のほうが邪を祓うのかもしれません。
そんな気がしてきました。