イタリアの石

先ほどの記事で石用ワックスのことについてちょっと触れましたので、大理石用のワックスについて少し書こうかなと思います。
ワックスをなぜかけるかというと、それは美観を保つためにかけるのだという答えが正しい答えだと思います。その石の質感を保ちながら美観をずっと維持する目的でワックスを利用します。

というのも、大理石に限らず、外装でよく使われる御影石なども、石の土台となっている地面からの水分の影響で、いつも濡れたような模様がついているような場所も割と珍しくありません。
そのような水分の影響を受けやすい場所には、石を施工する際に、石の裏に水分を吸いこませないようなものを塗ったり、施工した後に石に浸透させて汚れを寄せ付けないようなものを塗らないと、美観を保つことは難しくなります。

私は以前、石のことについてはその職人さんにいろいろ聞いたりして知識を深めてまいりましたが、ちょっと前に正式に講座を受講してさらに知識を深めてきました。が、しかし、その知識を披露する機会になかなか恵まれず忘れそうです(笑)

まぁ、いいか・・・。

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なぜイタリアが石文化の本場かといいますと、イタリアはその土地に石灰岩や大理石が多く、木々が育ちにくい土壌が多かったのだそうです。
それで、家を作るのに石を使ったと。地中海性気候って割と温暖で雨が少なく過ごしやすいと中学の社会科で習ったような気がしますが合っているでしょうか?
そのような気候も石文化を作るのに一役買ったのではないかと思います。
いろいろな彫刻をした建物が、イタリアには遺跡として残っていたりしますよね。

その石文化を代表するイタリアなのですが、いまでもその文化は残っているのでしょうか、イタリア製の製品だと知ると、

「こいつ、できるな?」

と思ってしまいます(笑)
ちょっと格が違う感じを受けてしまいますね。
パッケージもイタリア語で書かれているものなら、箔がつく感じですね。



で、今回、室内に黒い大理石を施工した現場に行く機会がありましたので、その一角を借りましてイタリア製のワックスを試してみることにしました。
黒い大理石を施工したのだけれど、なんだか白っぽい感じが抜けず、リフォーム屋さんは気になっているようでしたね。
施工してすぐに浸透剤を塗って汚れ止めをしたと言っていましたので、ワックスが入るかどうかわかりませんでしたが、とりあえずやってみました。

その黒いワックスは靴墨のような顔料のような風合いで、塗る感じとしては、刷り込むような感じで塗って余ったワックスは拭き取るようにすればうまく塗れると思いました。フローリングやCF用のワックスとは違って塗るのに時間はかかりますね。

黒い大理石はきれいに磨くと、鏡のような本当に妖しい光沢と言いますか映り込みといいますか、とにかく魅了されるような美しさがあります。その美しさはずっと見とれてしまって何時間も経っちゃうような、飽きないような、例えば海岸で潮の満ち引きをずっと見続けているような気持とでもいうんでしょうかね、そんな人間の心の根本から引き込まれるような美しさを持っていると思います。
木に魅了される大工さんも同じ部類のものでしょう。石を扱う仕事をしている人はたぶん石に魅了されているでしょうね。

そう思わずにいられないような美しさに出会うことがあるから楽しいですよね。



今回はそれほどではなかったのですが、ワックス施工前は、

石ワックス施工前

こんな感じだったのですが、施工後は、

ワックス施工後

こんな感じになりました。

どうでしょう?
黒い色が深くなったように感じるでしょうか?

そう、そうなんですよ。
この黒い大理石の中に深さを感じてしまうんですよね。
深い湖のように、そしてその湖の中に吸い込まれていくような感じだと思うんですよね、魅了されるってことは。

大理石や御影石はカタログを見ているだけでも好きですね~。
近所を歩くと気にでも注意してみると綺麗な石を再発見するかもしれませんよ?

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