アルミ缶に強アルカリ洗剤で爆発
10月20日未明に起きたこの事件、掃除屋としては無視できない事件でした。
飲食店勤務の方が厨房の掃除をしていたのを見ていてあまりにもきれいになるのに感動して、この洗剤を持って帰ってうちのキッチンも掃除したらいいだろうなと思い、軽い気持ちでその辺にあったアルミ缶に入れて持って帰ろうとしたのだと思います。

東京メトロ丸ノ内線が東京都文京区の本郷三丁目駅で20日未明に停車中、車内で缶が破裂しけが人が出た事故で、破裂した缶を持っていた女性は、市販の缶コーヒー用のアルミ缶に洗剤を詰め替え、車内に持ち込んでいたという。警視庁と東京消防庁によると、女性が持ち込んだ洗剤は業務用の強力洗剤で、主な成分は水酸化ナトリウムや水酸化カリウム。強いアルカリ性を示し、缶のアルミニウムと化学反応して水素が発生したことが、破裂につながったと見ている。
http://www.asahi.com/national/update/1020/TKY201210200169.html

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私も何度か洗剤を小分けしてくれとリフォームなどの営業をしている人に言われたことがあります。洗剤があれば誰だって掃除できると思っているのでしょうか。いろいろなトラブルが考えられるのでやんわりとお断りしていますが。

ちなみにペットボトルだと強アルカリ洗剤を入れると容器が溶けます。
アルミ缶を選んだのはペットボトルはヤバいということを聞いたからでしょうか。でもアルミ缶もヤバかった。

アルミ缶が適さないということは普通の人はなかなか気が付かないと思います。私らでも気が付かないというかそういう発想はありませんが。容器を移し替えるとしても同系の洗剤が入っていた容器に入れ替えます。
洗剤は勉強すれば強い味方になるけれども無知であるならばそれは危険な存在でしかありません。

一般の人がそんなに洗剤について勉強することはないと思いますが、説明書きや内容成分については必ず読んでほしいと思います。特に自分にとって新しい洗剤を使用するときには、です。
今回の事件は洗剤を小分けしてあげた人がいるならその人が一番責任が重いのではないかと思います。

昔のことですが首都高で過酸化水素水を積んだタンクローリーが爆発したということがありました。
過酸化水素水というと疎遠な印象ですが、これを薄めて3%の水溶液にするとオキシドールです。ちなみにオキシドールは爆発したりしませんが。

このときも、容器の入れ替えといいますか、運ぶ内容物の変更が爆発のきっかけとなったようです。タンクローリーの中身に前に運んだ別の液体が残っていた、そしてタンクの内部がゴムでできていた、など過酸化水素水が反応してしまう状況があったにもかかわらず、運搬してしまったことが原因でした。

業務用洗剤を扱う関東地方の卸業者によると、この洗剤は通常、飲食店の調理場など油汚れのひどい部分の洗浄に使われるという。洗剤が金属と化学反応を起こすおそれがあるため、通常はポリエチレンの容器に入れた状態で販売される。アルミや銅、銀、亜鉛などの金属は使わないように、「注意書き」もついているという。
この業者は「家庭用の商品よりも強力で、家で使いたい気持ちも分かるが、専用の容器に入れるのが原則だ。アルミ缶に入れるのはもってのほか」と注意を促す。別の埼玉県の業者も「飲料用のアルミ缶は内側がコーティングされているはずだが、強力な洗剤だと被膜を溶かすこともある。持ち運びの衝撃で缶が傷むこともあり、移し替えは危険だ」という。消費生活アドバイザーの阿部絢子さんは、業務用洗剤だけでなく、台所や風呂掃除向けの家庭用洗剤でもアルカリ性の強いものがあるといい、「家庭用洗剤でも詰め替えはせず、コーティングされた専用容器に入れて、取り扱いには十分注意して」と話す。

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最近、ホームセンターでいろいろな種類の洗剤が売られています。プロ用を謳ったものだとか。
そのような洗剤を使う際には注意書きをバカにしないでちゃんと読むということが大切だと思います。

真面目に注意書きなどを読んでいることをバカにするような風潮ってあると思いませんか?
ですが安全面においてはそれが一番だと思います。